



















と退去時に見積もり書をもらって、お悩みではありませんか。
見積もりに関する正しい知識を持っていないために、本来の原状回復費用以上の支払いをしてしまう人は少なくありません。
この記事では、国土交通省のガイドラインに基づいた負担割合表について、見積もり書と照らし合わせて支払額を診断できる、実践的な内容を解説します。
原状回復ガイドラインの全体像を知りたい方は「原状回復ガイドラインとは?自己負担を減らす7つの方法」を、大まかな相場を知りたい方は「原状回復費用の相場は?トラブルを防ぐ対策と実例をご紹介」をご覧ください。


退去費用の見積もり書を確認する際に重要なのは、各設備が何年で価値がなくなるかを示す指標で、これを耐用年数と呼びます。
例えば、新品の壁紙も、人が住んで時間が経てば自然と劣化していきますが、ガイドラインでは、自然な劣化分を入居者が負担する必要はないと定めています。
ガイドラインが定める代表的な設備の耐用年数は以下の通りです。
| 設備・部位 | 耐用年数 (価値が1円になる期間) |
注意点 |
|---|---|---|
| 壁紙 | 6年 | ㎡単位での計算が原則 |
| クッションフロア | 6年 | 飲みこぼし等の放置は 入居者負担 |
| エアコン・冷蔵庫 | 8年 | 内部洗浄は別問題 |
| 便器・洗面台 | 15年 | 割れなどは入居者負担 |
減価償却とは、時間の経過とともに物の価値が下がっていく考え方です。
例えば、耐用年数6年の壁紙であれば、入居時は100%の価値がありますが、3年住めば価値は50%まで下がり、6年後には1円になります。
もし現在の家に3年住んでいて壁紙を汚した場合、張り替え費用の全額ではなく、残りの価値の50%分だけを負担すればよい、というのがルールです。
よくあるトラブルとして、管理会社から新築同様に戻すようにと、100%の負担を求めてくることがありますが、これはガイドラインを無視した請求です。
借主は自分が汚した分の責任は取りますが、時間の経過で古くなった分まで肩代わりする必要はありません。


ここでは、現場でお問い合わせが多い、壁紙の傷と長期間の入居という2つのパターンを例に、具体的な数字を当てはめて計算します。
計算の基本は「張り替えにかかる総額×残存価値(%)」です。
この式を覚えるだけで、管理会社の提示する数字が妥当かどうかを判別できます。
例えば、4年間住んだ部屋の壁紙を、不注意で10㎡分汚してしまったとします。壁紙の単価が1,200円/㎡、耐用年数が6年の場合、計算は以下のようになります。
注意点として、壁紙を張り替える際の工賃は減価償却の対象外とされるのが一般的です。
つまり、材料費は安くなりますが、工賃は全額負担を求められるケースがあります。
見積もり書の諸経費や工賃については、この点に留意して確認しましょう。
次に、6年以上同じ部屋に住み続けた場合を考えてみましょう。
壁紙の耐用年数は6年なので、壁紙の価値は1円となりますが、7年目に壁紙を破ってしまった場合、支払いはどうなるのでしょうか。
結論から言えば、材料費の負担は1円ですが、壁紙が破れた理由によっては、材料費を請求されることもあります。
なぜなら、故意や過失でつけた傷や汚れは、善管注意義務違反(借りたものを大切に使う義務)に問われるからです。
価値がゼロに近いとはいえ、補修にかかる手間や、落とせないほどの酷い汚れを放置したことに対する損害賠償的な意味で、支払いを求められる可能性があります。
しかし、新品価格の100%を支払う必要はありません。


不適切な請求をしている見積もり書には、共通したサインが隠れています。
そのサインとは、「計算の根拠が曖昧なこと」と「クリーニング特約」の2つです。この2つを確認するだけで、見積もり書が正しいかどうかを判断できます。
1つ目のサインは、計算の根拠が曖昧なことです。
通常、原状回復の費用は、どの場所を・何㎡・いくらで直すのかを明記する必要がありますが、以下のような記載がある場合は注意が必要です。
これらの記載を見つけたら、まずは管理会社に、具体的な計算根拠を教えてもらうようにしましょう。
2つ目のサインは、クリーニング特約です。
契約書の中に、退去時のハウスクリーニング費用は借主負担とする、という特約が記載されていることは多く、この特約自体は金額が妥当であれば有効です。
しかしよくある誤解が、クリーニング特約があるから、壁紙の傷や設備の破損も全額払わなければならない、というものです。
クリーニング代と設備を直すための原状回復費用は別物です。
クリーニング特約を理由にし、本来は耐用年数で減額されるべき、クロスの張り替えやクッションフロアの補修まで全額請求されていないか、チェックしてください。
特約が適用されるのは、一般的な清掃費用の範囲内であり、設備の耐用年数を無視した請求までは認められません。


茨城県南エリアは、古くからの地主が所有する物件と、新しい大手管理会社が運営する物件が混在しています。
そのため、退去時には、代々このやり方でやってきた、という慣習を押し通そうとするケースや、事務的に厳しい特約を突きつけられることがあります。
しかし、どのような相手であっても、基本となるのはガイドラインの数字です。ここでは冷静に話し合うための切り返しのコツをお伝えします。
交渉が必要になるケースで多いのが、契約書の特約に書いてあるからガイドラインは関係ない、という主張です。
先ほどもふれたように、特約自体は悪くないのですが、特約の内容が具体的で金額が妥当かが重要です。それで交渉の際には、次のように言えるかもしれません。
「特約があっても、通常損耗を超えた補修については、ガイドラインの負担割合を適用するのが一般的だと承知しています。今回の請求は、入居6年の減価償却が考慮されていないようですが、その理由を教えていただけますか?」
もし相手が、慣習だからと繰り返す場合は、「消費財センターや専門家に見積もり書の内容を確認していただいてもよろしいでしょうか」と添えるだけで、相手の態度が軟化し、ガイドラインに沿った再計算に応じてもらえる可能性が高まります。
スムーズに退去を進められる方に共通しているのは、入居時の状態と現在の状態を、客観的な数字で比較できていることです。
もし、入居時に撮った写真があれば、それを提示しながら「この傷は入居時からありました」「この汚れは経年劣化の範囲内です」と伝えることができます。
そしてもう一つ、プロの掃除業者としてアドバイスさせていただくなら、誠実さも重要です。
自分でできる範囲の清掃を丁寧に行い、大切に住んでいました、という意思を示すことで、相手も無理な請求をしにくくなります。
この記事では、国土交通省のガイドラインに基づいた負担割合表について、実践的な内容で解説しました。内容をおさらいしましょう。
納得のいく精算を行い、晴れやかな気持ちで新しい生活をスタートさせましょう!
もし、退去前の清掃や原状回復費用でお困りのことがあれば、いつでもSMILEY CLEANINGへご相談ください。
誠心誠意、あなたの笑顔のためにサポートさせていただきます。

